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都会にはない空気の質感を求めて

3月5日,山形県大蔵村のフランスレストラン「メーテール」まで足を運んできました。ここからは車で約1時間30分くらい。

「いらっしゃいませ〜」(^^)

私達,「そよかぜ」のメンバー8名をあたたかく迎えてくれたのは,素顔のまま,自分を飾らず自然と調和したくったくのない笑顔の三原ルツ子さんでした。とっても素敵な方です。
ログハウスまで自分たちの手で作り,フランスのプロヴァンスへは一年に一ヶ月くらい滞在し本格的なフランス料理を勉強してくると言う本場自込みのレストラン。
春になると,わらびやゼンマイまでフランス料理に変身させるんだそうです。いったいどんな料理になるんだろ〜?期待に胸が膨らみます。



本格的な手作りログハウスは初めてなので“憧れ”と言う扉を開けると薪ストーブのお迎えです。冬は私の実家でも薪ストーブで暖をとっているので,薪をこんな風に積み上げて置くとセンス良いよね〜,とマジマジと見入ってしまいました。ここで暮らしてる私達の世代は,薪ストーブでご飯を炊いたりお味噌汁を作ったりそんな体験もしてるので,あの頃の濃密な記憶が消えることはないのでしょう〜
みんな珍しいとかでキョロキョロしてましたもん。


そよかぜのメンバーはいずれも兼業農家の嫁や婿取娘です。農業国フランスをイメージしての研修会です。
フランス料理のフルコースは,白ワインと蛤のワイン蒸しからスタートしました。
あまりの美味しさに皿まで舐めたくなる味と香り。旦那様が料理を仕込み,ルツ子さんが一人で運んでくるので急がしそう。

次につくりたてのフランスパンが。「お一人様3個までありますが,あまり食べ過ぎるとあとのメインデッシュが食べれなくなりますよ〜」とはルツ子さんのアドバイス。
プロヴァンスの人々は,豊かな自然に育まれた旬の素材を驚くほどシンプルな調理方法でうまみを引き出し,美味しい料理をお腹いっぱい食べるんだそうです。

さつまいものスープ 温野菜と冷野菜のサラダ 和牛の白ワイン煮,じゃが芋のガレット 米の粉のケーキ,かりんのシャーベット

他に「サクラマスのポワレ,コンソメスープ仕立て」などなど。。。。。お腹いっぱいで思わずキュロットのチャックを緩めながら・・・みんなと比べると私の胃袋って意外と小さいのね?と改めて察します。
デザートのケーキなんて食べれそうにない!と思っていたのですが今まで一度も食したことのない味覚で,口の中で勝手にすーっと溶けてしまう・・・・この不思議な食感はいったいなんだろ〜〜どれもこれもとても言葉では言い表せません。ケーキの素材は米の粉だそうで「もち米を使っているの?」と尋ねると「うるち米でもできますよ〜,うーん,結局なに使ってもできちゃうのよね〜」と、実に簡単な答がかえってきました。

春から秋にかけて自家製の野菜をふんだんに取り入れたフランス料理は,食を楽しむリピーターに好評だそうす。全国からの予約がいっぱい!気が付いたら2ヶ月間働きっぱなしだったとか?商売ってどこも同じなんだなと私なりに共感するものがありました。

「そよかぜ」のメンバー曰く「わたしもこんな人になりたいー」とはいうものの強い意志と問題解決能力に欠けると何も出来ません。美味しい農産物を利用し,秋田らしさを生かす何かがやりたいなー!とは言うもののその後に必ず「でも」がついて,旦那が協力的でない,暇がない,若くない,世間体が気になる,などなど。

横浜から嫁いできたルツ子さんは大蔵村が大好きなんだそうです。レストランを始めようとしたしたキッカケは,嫁ぎ先で飼育されてる和牛を料理して食べさせたらどうか?という夢のような発想から始まり,それを現実に変えてしまったとか。
知識はもとより実践力の方がさらに勝ってるルツ子さんってホント知的レベルの高い方だなーと思ってしまいます。

あらゆる方面でスピードが求められる現代にあって「スローフード運動」と言う考えもジワリと広がってきているそうで,言わば,ゆっくりと向き合うことが可能ならば,時間をかけてみようと言うもの。ハンバーガーや牛どんなど,注文するとすぐにできるファーストフードの普及に対抗するため伝統的食文化を守ろうというのが狙い。地元で採れたものをゆっくりと親子で食べれば,心のきずなが強まり,食の大切さも知ることが出来るとか。 ってこれは私の知ってるかぎり,ここ田舎で暮してる多くの子供達はすでに体験してるはずです。

今まで,経済と環境,そして人の心の問題は,別々に語られていましたが,本来この3つは一緒に語られるべきだと自然を愛する者として思います。自然への愛情を深めていく経営者や企業などが増えると,経済,環境,人の心の関係をひとつのテーブルで語ることができると思います。都会では味わえない大切なもの。こういう歓びはお金では買えないです。

美味しい食材が豊富な稲川町。京政産のオクラは,東京のデパート伊勢丹地下食品売り場において高級野菜のブランド品となっていますし,グリーンアスパラガスも東京の高級料亭へと出荷されています。
素材はもとより水も未だに地下水利用の家庭が多いですし,このままにしておくのはモッタイない!と言葉が漏れてしまいます。

「女が動かないと男も動かないからね〜アッハッハ〜!」・・・・うん!なるほど,そうだよね?とっても印象的な言葉をお土産に帰路へ。
何かをしなければ何も始まらない。田舎ならではのホンモノの食材を提供しながら益々推進していかなくっちゃと思った次第です。
 
  2002/3/5


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